小名浜地域を回っていたら、漁港には見たこともない巨大なサルベージ船(?)が作業中でした。
医療生協に相談があった、というお宅をうかがいました。3月30日に私もうかがった組合員でしたが、4月の大きな余震でかなりの被害があったらしいのです。
外見はさほどでもありませんが、見ると、家の中のふすまが動かなくなり、サッシも動かなくなり、そのために雨戸も開けられなくなり、屋内の壁ははがれ落ち、あちこちにひび割れ。75歳で一人暮らしの女性ですから、「今度また大きな余震がきたら、私はこの家ともども死んでしまう」という訴えです。
10年ほど前に婦警さんが来てもらって以降は、行政の関係者が来てくれたことはない、という話だったので、地域包括支援センターに案内し、家の罹災証明申請にごいっしょしました。
ご本人もおっしゃっていますが、買い物も片道45分もかけてスーパーへ出かけ、支所はそこよりも遠く、ラジオを聞いて手続きすればいいことは知っていても、行けない高齢者はいっぱいいるのに、いったい、こうした被災時にどうしたらいいの? と。
「自己責任」のひと言で済ませていたのがこれまでの多数の政治家ではないのですか?
こうした「下々」の生活弱者をしっかりと支援する「下々」の公務員は必要なのに、「公務員は仕事をしない」とか「公務員は税金のムダ使いだ」とばかりに、官僚公務員と下々公務員をいっしょくたにして、下々公務員減らしを進めてきたのがこれまでの多数の政治家です。
暮らしの隅ずみにまで政治が関わっていて、その政治に対する少数意見が無視され続けた結果がこういう事態を招いたと思わざるを得ないのです。
ペロの散髪帰り。