日本の地方自治 その歴史と未来

宮本憲一著『[増補版]日本の地方自治 その歴史と未来』(自治体研究社)を読みました。05年に発行された本に今年(2016年)4月に増補され、ちょうど第一回目の入院生活を終え、自宅療養中だったので、その機会に何としても読みたいと思って購入しましたが、第二回目の入院機会が予期せず来てしまい、今の読了となりました。地方自治に関わる人にはぜひご一読を薦めたい本です。「地方自治は住民が生産と生活のための共同社会的条件を創設・維持・管理するために、社会的権力としての自治体をつくり、その共同事務に参加し、主人公として統治することである」。

こう定義される地方自治。この地方自治が、地方創生という命運をかけた選択が強制される中で、自由民権、大正デモクラシー、そして戦後の革新自治体の時期につづくような市民運動がもとめられている、と著者は強調します。

関心のある章の順番で読んでみました。「地方自治とはなにか」、「3・11大災害と戦後憲法体制の危機」、「維持可能な社会と内発的発展」、「歴史的転換期の地方自治」「戦後地方自治制の危機と再編」、「戦後地方自治の展開」、「近代地方自治制の展開」、「恐慌・戦争と地方行財政」。全体として、後ろから前へ、といった感じ。いずれにせよ、読みやすい叙述で理解しやすいと思います。

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