『森が消えれば海も死ぬ[第2版]』(松永勝彦著、講談社ブルーバックス)を読みました。
1993年の初版で明らかにした森林の役割の考え方が全国に広がり、漁民が森を育てる活動の科学的根拠ともされている、とのこと。
それから15年以上が過ぎ、多くの研究成果を取り入れた改訂版です。
日本の沿岸域が、およそ1000kmにわたって海藻も育たない不毛の砂漠となった原因は、森林伐採が進み、残された森林も適切な間伐がなされていないこと、と指摘します。
そして、ダム、高速道路、新幹線などの建設により、多くの森林を伐採してきた公共事業の質を変え、太陽光発電、太陽熱、バイオマスエネルギー、雨水の利用、間伐、植林などの事業で雇用を確保する方向への転換を提起しています。