アートを楽しむ/さわやか対談

『アートを楽しむ生き方』([日野原重明+松本猛]著、新日本出版社)を読みました。

日ごろアートに親しむことも、そもそも素地もないのですが、1時間ほどで一気に楽しめる本です。

日野原さんは1911年生まれで、京大の大先輩のお医者さんですが、第三高等学校時代はこっそり京都大学に河上肇教授の講義を受けにいったりもしたそうです。

初恋の人は「美いちゃん」といって、小林多喜二が警察で虐殺され、遺体がもどった自宅に駆けつけ、弔いの日まで遺体を仲間とともに守り続けた一人だそうです。

日野原さんのそのときの恋は成就はしなかったそうな。

それはともかく、少年のころから音楽も演劇も絵画も大好きだったという日野原さん。「いのちをすこやかに保つのが医療の役割ならば、医療もまたサイエンスに基づく、癒しのアートであるべき」、「大切にすべきいのちをどう表現するかというのが芸術であって、その表現されたいのちを子どもたちが身につけて、平和を実践する行動を将来とるようになること、これを実現するのがわたしたちのつとめ」。

さわやかな対談です。

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