原発避難者の声・エネルギー自治・ソーシャルワーカーの仕事/地域に希望

150728北海道行き4冊

北海道で移動中、3冊の岩波ブックレット『原発避難者の声を聞く』(山本薫子・高木竜輔・佐藤彰彦・山下祐介著)、『「エネルギー自治」で地域再生!』(諸富徹著)、『知りたい! ソーシャルワーカーの仕事』(木下大生・藤田孝典著)、それに岩波新書『地域に希望あり』(大江正章著)を読みました。

すべて岩波書店なのはたまたまです。

「原発避難者」は、富岡町からの避難者たちの「とみおか子ども未来ネットワーク」(現在はNPO法人)が行なってきたタウンミーティングの支援に継続的に携わってきた若手社会学者である4人の著者たちによるものです。

「現在の復興政策がいかに避難者を追いつめているか、どうすれば避難者主体の復興が成し遂げられるか」を、当事者の声によって示してくれます。

「エネルキー自治」とは、「地域住民や地元企業がお互い協力して事業体を創出し、地域資源をエネルギーに変換して売電事業を始めることで、地域の経済循環をつくり出して持続可能な地域発展を目指す試み」です。

本書では、長野県飯田市を事例にして、エネルギー供給システムにいま起きつつある革命的な変化の持つ意味を明らかにします。

「ソーシャルワーカー」は、「社会に働きかける者」(ソーシャル=社会、ワーカー=働く者)です。本書で、その仕事の内容を実践者の立場から具体的に描写し、その視点と姿勢、職業としての専門性を説明し、現在の働く現状を見て、現代社会に欠かせない職業として選び取ってもらいたい思いが込められています。

「地域に希望」は、農山村を中心に全国各地でさまざまな住民主体の地域づくり活動が積み重ねられている事例のルポルタージュです。

群馬県南牧(なんもく)村、島根県邑南(おおなん)町・旧弥栄(やさか)村・旧柿木(かきのき)村、福島県会津地方、岐阜県石徹白(いとしろ)地区、宮城県旧北上町、福島県相馬市、香川県高松市、宮城県丸森町大張地区、福島県旧東和町、埼玉県小川町。

山村での可能性、有機農業や自然エネルギーによる地域循環経済、漁業者とNGOの協働、商店街の復活、農業と地場産業の連携など、魅力ある地域創生は、「地域創生」の掛け声より早く、豊かにとりくまれています。

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