いわき市内の平上荒川(たいら・かみあらかわ)にある楢葉町仮設住宅の集会所をお借りし、楢葉町民のみなさんと懇談しました。懇談には、市内の中央台にある仮設住宅からもご参加いただきました。
私たちは県議の宮川さんと私、伊藤ひろゆき・いわき市議が参加しました。
楢葉町は、福島第一原発から20km圏内に8割の面積が入り、その地域が2011年4月22日に警戒区域、その他の町域は緊急時避難準備区域とされ、2012年8月10日、警戒区域が解除されて避難指示解除準備区域とされて現在に至っています。
7,500人弱の町民のうち6,400人強が福島県内、1,000人強が29都道府県に避難していて、県内の多くは楢葉町いわき出張所があるいわき市内に避難されていると思われます。
こうしたなか、町としては帰町に向けた環境整備のとりくみをしていますが、町民のみなさんからは、放射線量、農業再開、戻りたいが、近所の人たちが戻らなければ生活が成り立たない、医療や買い物も近所でできないなど、多くの不安が語られました。
なにより、安心して住める「住まい」の問題は深刻です。
これに先立ち、昨年末に「楢葉町災害記録誌≪第1編≫概要版」を発行した、との「広報ならは」の記事を町のホームページで見て、さっそく楢葉町いわき出張所をたずね、取り寄せました。
3・11の翌日、「町独自の苦渋の決断」として全町避難を決定していわき市へ、3月16日には会津美里町への避難開始、4月26日には楢葉町いわき出張所を開設するまでの47日間の記録です。その意味で≪第1編≫だそうです。災害対策対応にあたった職員などへの聞き取りを中心にしています。いただいたのは概要版で、本編は現在印刷作業中です。
私は、職員への聞き取りを中心としたこうした記録は、広域自治体としての県こそが、統計資料の延長のような記録でなく、各市町村や国とのやりとりがどうだったのか、何ができなくて何ができたのか、何があったのか、まとめるべきだと思います。
夕刻には、いわき商工会議所議員新年交歓会に出席しました。来賓のなかに高校同期の2人、1人は中学からいっしょで、親しく新年のあいさつを交わすことができました。