『カジノ狂騒曲』(竹腰将弘・小松公生著、新日本出版社)を読みました。
「国の将来、子どもたちの未来を左右しかねない重大な問題であるにもかかわらず、カジノ合法化について、国民の間では議論はまったく進んでいません。カジノ議連など、国会でカジノ合法化法案を成立させようとしている勢力は、むしろ、その危険な内容に国民が気づかぬうちに、大慌てで法律を通そうとしているかのようです」(本書「まえがき」)。
私も「気づかぬ」1人であることは間違いありません。
震災後、ある知り合いから「いわきの復興にカジノは格好の手段だから手伝ってください」と声をかけられたことがあります。本書で紹介されている「全国カジノ誘致団体協議会(11団体)」には「いわき経済同友会」も入っています。
きのう、参院予算委員会で大門みきし議員が質問し、安倍首相にカジノ議連の最高顧問をやめるよう求めたところ、あっさりと「ご指摘はごもっともなので、最高顧問はやめさせていただく」と答えました。
日本は実はすでに世界有数のギャンブル大国であり、ギャンブル依存症も突出して高い国になってしまっています。国家として何の対策もとっていないために、「自己責任」とされてしまっていて、国民の目に見えていないことがきわめて重大問題です。
そこに「カジノ合法」ともなれば、刑法によって賭博を禁じる重みがいったい何なのか、きびしく問われることになります。