変わる介護保険/認定を受けた人を守り、現実を見据えた制度に

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『もっと変わる! 介護保険』(小竹雅子著、岩波ブックレット)を読みました。

今年(2014年)6月18日、「地域における医療および介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」が、すべての野党の反対のなか、与党だけで強行成立させられました。

6月18日というのは私の誕生日で、いつも通常国会の最終盤で、延長するかどうかを含め、なにかしらは起こる日です。しかも県議会も6月定例県議会の会期が始まる時期で、誕生日どころでないことをいつも実感しています。

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そんなことはともかく、この法律は、「医療介護総合確保推進法」とか「医療介護総合法」とかと略して呼ばれますが、私は短い後者を使っています。

本書では、1997年に介護保険法が成立し、2000年から施行され、2005年に「介護予防」をテーマに改定され、2011年には「地域包括ケア」をキャッチフレーズに改定された経過もふまえながら、今回の改定が「地域包括ケアシステムの構築」と「費用負担の公平化」が政府の言うポイントであることを示しつつ、具体的に変わる点をその背景を含めて簡潔に解説してくれます。

在宅サービスの利用者が多いのにその実態調査が一度も実施されていないこと、介護認定の一次判定の基準をつくる「高齢者介護実態調査」でも在宅の高齢者の調査はされたことがないことなども指摘しながら、介護保険制度が認定を受けた人を支える原則を守り、現実を見据えた役割を果たすべきことも提起しています。

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