『激突の時代』(品川正治著、新日本出版社)を読みました。
著者の品川さんは、日本興亜損保(旧日本火災)の社長・会長を経て1991年から相談役、93~97年には経済同友会副代表幹事・専務理事を務めた財界人ですが、07年5月からは全国革新懇(平和・民主・革新の日本をめざす全国の会)の代表世話人も務めていました。
本書の「あとがきに代えて」には「2013年春」とありますが、8月29日に亡くなられました。
ともかく本書は亡くなる直前まで初めから最後までご本人がまとめられました。
第一部は、戦後の新制中学で教えることになった教え子たちが喜寿となり、ご本人が傘寿となった2012年に行なった「社会科の授業」です。
第二部は、05年から憲法九条を守ろうの講演を始めて200回を超えたことを区切りに生まれた「講座」の記録です。08年8月1日から10年3月25日までの4回連続講座です。
憲法九条を根幹に、平和を希求し、立ち位置を変えずに発信し、行動し続けた、文字通りの信念の遺著です。
同時代を重ねて生きたこうした先達の営みをなんとしても自分の血肉にしたいです。