『安倍政権の改憲・構造改革新戦略』(渡辺治著、旬報社)を読みました。
今年7月21日の参議院議員選挙が、自民党と共産党という、一見正反対の政党が伸長した結果は、実は構造改革から脱出したいとする国民の意欲の噴出だった、という分析には注目です。
そして参院選後、安倍政権が、消費税増税、TPP参加、社会保障構造改革などのアベノミクス第二幕によって新自由主義改革の新段階に突き進もうとしていること、また、「戦争する軍隊」づくりのために、九条の明文には手をつけずに解釈改憲でいく方向が強くなるなどの改憲新戦略を打ち立てつつあることが明らかにされます。
こうしたもとで、大企業に対するたたかいと規制、新たな国民的な担い手、平和と自立が、構造改革と軍事大国化に対する国民的共同がもつべき対案として提示されます。
その対案の旗印が日本国憲法であり、私たちがめざすべき新しい平和と福祉の日本は、憲法が生きる日本です。