ひと月ばかり、「読書」の更新が抜けてしまいました。
いつもそうですが、お勧めの本を掲載しているわけでなく、私の日記の一環としての「記録」として残しています。
『2025年 介護保険は使えない?』(大阪社保協介護保険対策委員会編、日本機関紙出版センター)。今年7月に発刊された本で、社会保障制度改革推進法では、介護保険サービスを使う人の範囲を狭め、少ない財源で重度の人だけを効率よく、とされています。
『なぜ院長は「逃亡犯」にされたのか』(森功著、講談社)。たまたまその院長とお会いする機会ができ、その前に読んだものです。原発建屋爆発直後7日間の取材記録です。
これら2冊は、10月1日の県議会一般質問の参考にさせていただきました。
『低線量放射線を超えて』(宇野賀津子著、小学館101新書)。著者は「ルイ・パストゥール医学研究センター」の基礎研究部インターフェロン・生体防御研究室室長ですが、本書では「免疫力の重要性や、この程度の低線量放射線ならライフスタイルの変化で克服可能だという私の考え」を、科学者の立場から語ってくれています。
『県民健康管理調査の闇』(日野行介著、岩波新書)。著者は「毎日新聞」記者で、このテーマで「スクープ」のようなものを紙上で記録していました。本書でも、「これほどまでに隠蔽や情報操作が繰り返される理由は、やはり被曝による被害を過小評価したい、ということに尽きる」という問題意識はいいのですが、私には、著者の主観を「客観」で補強しているように感じてなりませんでした。
『「国土強靭化」批判』(五十嵐敬喜著、岩波ブックレット)。著者は、「異常な力をもったこの国の政官業の支配構造をできるだけ暴き、それを克服する道を探る」(『道路をどうするか』岩波新書、小川明雄氏との8冊目)立場で、私もその立ち位置に共感してきました。本書では、「今でも基本的にはこの消費税増税には賛成…しかしこれが社会保障ではなく、公共事業に流用されるとしたら、それは国家による『大きな詐欺行為』である」としています。
『土壌汚染』(中西友子著、NHKブックス)。おもに東大農学部の教員が行なってきた調査研究のまとめです。報じられたのかどうかも知らないので、私の認識にないことがたくさんあり、たいへんに勉強になりました。
ともかく本は、執筆者と編集者との共同作業なのですが、世に送り出すまでには、売れるはずのないものは出てこないので、そんなことも考えながら読むので、力が入るんです。