『学校を改革する』(佐藤学著、岩波ブックレット)を読みました。
たまたま、きのう・きょうの「しんぶん赤旗」の「学問・文化」欄に、「学びの共同体」をテーマとした著者の上・下のインタビュー記事が載っていました。
いま全国では、学びの共同体の学校改革に挑戦している小学校は約1,500校、中学校は約2,000校、高校は約300校で、約300校のパイロット・スクールが改革の拠点となってネットワークを形成しています。
著者がこの改革を提唱し、実践し始めたのが30年ほど前、爆発的な普及を遂げるのが15年ほど前、今世紀に入ってから、韓国、メキシコ、アメリカ、中国、シンガポール、インドネシア、ベトナム、インド、台湾などと、海外にも普及しています。
著者自身が本書を「学びの共同体の学校づくりの入門書であると同時に、現代社会と学校教育の将来をデザインする手引書」としています。
学校の公共的な使命と責任は「一人残らず子どもの学ぶ権利を保障し、その学びの質を高めること」にあり、学びの〈質と平等の同時追求〉によって「民主主義社会を準備すること」にある、とする著者が、きわめてコンパクトにまとめた入門書であり、手引書です。