正月の悔い/また前へ

きのうのいわき市消防団第一支団の出初め式のあいさつで、たぶん3分に満たない原稿を用意して、こう話しました。

「私自身も…津波の直撃を受けた被災現場を歩き…消防団のみなさんが救助・捜索活動にあたっている姿が目に焼きついています。

消防活動を優先させることを許す家族への熱い思いもあったでしょう、亡くなられた家族や親族、仲間への鎮魂もあれば怒りもあったと思います。

なにより、その活動の支えとなったのが、消防団への誇りではなかったかと思います。

同時に、昨年の震災が示したことは、地域に根ざす消防団の活動の重要性であり、地域での絆の大切さだと思います。それぞれの地域でのネットワークこそが防災のかなめだ、ということだったと思います。

それだけに、こうした活動をしっかりと支えるしくみ、制度を支える政治のありかたもおおいに問われたと思います。

今年はこうしたことを含め、文字通りの復旧・復興と再生へ踏み出す年です。県としても『応急的復旧、生活再建支援、市町村の復興支援』を位置づけた県復興計画を策定し、市としても、『被災者の生活再建』をとりくみの柱の第一とした復興事業計画を策定しました。

復興の柱は、やはり、一人ひとりの生活再建です。これなしに、復興はありえません」。

私の直前にあいさつしたのは民主党衆院議員で、「税と社会保障の一体改革」をよろしくお願いします、とその中身にいっさい触れずにのうのうと語ったのでした。

「県と市が、一人ひとりの被災者の生活再建を復興の基礎にすえているのに、増税、医療費窓口負担増、介護保険料引き上げ、年金給付引き下げ、保育の自己責任化で、被災者の生活再建をこばむ政府のさかさまな方向は受け入れられません」のひと言を追加できなかったことが、今年の正月で唯一悔やまれるのです(風邪様症状による不調のぞく)。

ひと晩悩まされましたが、忘れて、きょうからまた前へ進むことにしました。

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