いわき地方は朝から大雨警報発令です。大震災の影響を考慮し、通常基準よりは引き下げた暫定基準の運用ではあるそうです(気象庁)。
いわき市では先月下旬、「子どもたちの生活空間における当面の放射線量の目標水準」として、毎時0.3マイクロシーベルトを設定しました。空間線量がこれを超える小中学校、公立の幼稚園・保育所(私立は希望する場合)の校庭・園庭の表土を除去し、0.3以下にする事業が予算化されました。
議会でのやりとりでは、これを第一段階とし、次の段階としてすべての施設で表土除去を含めた線量低減の方法を検討・実施する、とのこと。
0.3の値は、「事故の影響による放射線量」を0.19、「自然由来の放射線量」を0.11として導き出されました。
まず「事故の影響」については、事故収束後の被ばく基準年間1㍉~20㍉の最小値1㍉(1000μ)を採用し、子どもが1日の生活のうち、屋内で8時間、屋内で16時間過ごすとしました。そして屋内での被ばくは屋外での被ばくの40%と設定します。
そうして1時間当たりの空間放射線量を計算すると、
1000=(X×8時間+X×40%×16時間)×365日
から、X=0.19μ㏜
次に「自然由来」については、事故発生前の平地区での毎時0.06μ㏜を基本に、この線量を365日、外にいたとして浴びる量を上限に設定しました。
0.06×24時間×365日=525.6≒530
ここから同じように1時間当たりの線量は、
530=(Y×8時間+Y×40%×16時間)×365日
から、Y≒0.11μ㏜
それで X+Y=毎時0.3μ㏜ としたようです。
本来、国が迅速にこうした基準を決めないと、自治体ごとにバラバラな値が出始めたら、混乱すると思います。