きょうの「しんぶん赤旗」日曜版1面(+6面)に、長谷部恭男(はせべ・やすお)早稲田大学教授のインタビュー記事が掲載されています。
長谷部教授と言えば、昨年6月4日、自民・公明が推薦した意見陳述人として、衆議院憲法審査会の場で、安保法制は「憲法違反」と発言したことで多くの国民に知られることとなった憲法学者です。
このインタビューでも教授の話は明快です。
「今回の政府の行動は、単なる憲法違反ではありません。立憲主義の破壊です。政治権力を拘束すべき憲法の意味内容を、政権の地位にある人々の判断で変更できるとなれば、立憲主義は根底から破壊されてしまいます」。
(「緊急事態条項」新設を安倍首相が繰り返していることについて)「緊急事態に対応するなら災害対策基本法や有事法制などがすでにあり…どう考えても新たに緊急事態条項をつくる必要はありません。具体的な根拠もないのに国民の不安をあおり『対応する必要がある』というのは、安保法制と同じ手口です」。
「(安倍)首相の憲法改正論からは、日本国憲法が嫌いだからどの条文でもいいから変えたい、立憲主義が嫌いだから壊したいという以上の動機も目的も伝わってきません」。
「参院選は、『立憲』か『非立憲』かの選択です…この国の行方にとって大事な選挙になります」。
また、18・19面の見開きページでは、「流血の『駆け付け警護』」について。2月29日の衆院予算委員会で共産党の笠井亮議員が暴露・追及した防衛省内部文書「PKO法改正に向けた検討」(2012年3月27日付)に基づくもので、現在、アフリカの南スーダンに駐留する自衛隊部隊に対して最初に発動される危険があります。
この図を見ると、「敵」を「狙撃・射殺」することを想定し、血を流して横たわる武装集団5人、流血した自衛隊員1人の様子が描かれています。まさに「殺し、殺される」軍事作戦そのものです。