『〈生物多様性〉入門』(鷲谷いづみ著、岩波ブックレッ)を読みました。
読んで得した、というか、読まないと損したかも、みたいに思える本でした。今年は国連が定めた国際生物多様性年で、COP10(Conference of the Parties=第10回生物多様性条約締約国会議)が日本で開催されました。
生物多様性というのは、要するに「生命にあらわれているあらゆる多様性」のことで、「生物種の多様性」「同じ種のなかでの個性の多様性」「生態系の多様性」を含み、1992年にブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開かれた地球サミットで「生物多様性条約」が採択されて以降、健全な生態系を維持し、持続可能な社会を築くキーワードとして使われてきました。
生物多様性の本質と現状・保全の方策を、保全生態学の第一人者が、わかりやすく解説した入門書の決定版、と「オビ」に書かれているとおりのコンパクトな本ですす。