『マルクスと友達になろう』(不破哲三著、日本民主青年同盟中央委員会パンフレット)を読みました。
これは今年5月、民青中央が主催した「科学的社会主義セミナー」での、不破さんの講演の記録です。
休憩をはさんだとは思いますが、3時間のセミナーでの話に、「時間の都合で省略した部分を補うなど整理・加筆」し、「注をくわえ」ているので、かなり充実したパンフレットです。
85歳の不破さんが、「この変革の時代をもっとも全面的に満喫できる世代であり、自分たちで切り開く日本の未来に、自身の未来を生かすことができる世代」に向けて語った記録です。
マルクス(1818年5月4日~1883年3月14日)に、「その時代を力をつくして生き、後世の私たちにすばらしい理論と思想を残してくれた先輩として、親しい気持ちで」ふれてほしいという思いで不破さんは準備したそうです。
「なぜ、今、マルクスか?」「マルクスの理論は世界の常識になりつつある」「経済学。『利潤第一主義』が資本主義経済の推進力だ」「マルクスの眼で、現代の日本と世界の現実問題を見てみよう」「社会変革。生産活動を人間と社会のための活動という本来の姿に取り戻す」「マルクスの革命論。多数者革命と民主共和制」「日本共産党の革命理論の基本」「二十一世紀は、日本でも世界でも、歴史的な大激動の時代となる」の章立てです。
「世界の他の党のあいだでは、ほとんどおこなわれなかった」「埋もれていたマルクスの理論の全面的な復活の仕事」の成果であり、とにもかくにも一読の価値あり以上の価値ありと思います。