『給食費未納 子どもの貧困と食生活格差』(鳫咲子[がん・さきこ]著、光文社新書)を読みました。
2015年の調査で、小中学校の給食費の補助制度を設けているのは全国の約2割、199自治体だそうで、その三分の一は2014・2015年度から開始しています。補助内容は、全員対象の一部補助、全員対象の全額補助、多子世帯への補助など様ざまです。
学校給食で子どもに直接食事を保障することが、子どもの食のセーフティネットであり、どんな状況の子どもでも受けられるべき社会保障である、と給食の歴史から学ぶことができると著者。
お隣り韓国では、小学校の94%、中学校の76%で学校給食が無料化されています。
この日本では、憲法で義務教育は無償であるとうたわれながら、給食費をはじめ多くのお金がかかります。
子どもの権利条約、子どもの貧困対策法と大綱、諸育基本法と基本計画の考え方からしても、給食費をはじめとする義務教育を受けることに伴う保護者負担の費用の無料化の実現を訴えています。