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政策・提言 >> 原発

原発の老朽化対策こそ緊急の課題

 3月2日、県議会のエネルギー政策議員協議会(3人以上の会派で構成)と代表者会議(5人以上の「交渉会派」で構成)は、東電から要請されていた第二原発3号機の再稼動を容認しました。

 私たちは、会期中の議会で十分な論議をつくすべきで、再稼動を容認すべきでないとの見解を議長へ手渡しました。

 今回再稼動した第二原発3号機は、炉心を取り囲むステンレス製の円筒機器のシュラウド(炉心隔壁)に13か所のひび割れが見つかったものの、3か所のひびだけ除去して補修した、というものです。

 この号機は今年6月で運転19年となりますが、1989年正月に再循環ポンプが大破損する事故があり、その金属片や金属粉が炉心はじめ圧力容器内にばらまかれて、全部回収されず、約50gが残されたまま運転を続けています。当然、専門家からは「不安要因」と指摘されています。

 しかも今年1月15日には、「貝の付着」が原因とされるトラブルがありました。老朽化の兆候と言えます。

 これから県が検証作業に入る第一原発4号機は、16年前に元設計技師から「安全性を心配している」と告発がありました。圧力容器製造の最終段階にジャッキで無理に形を整えるという違法行為を犯したというのです。なんの検証もないまま今年10月で運転26年を迎えようとしています。

 同じく、今年7月で運転30年になる第一原発2号機は、1981年3月と1992年9月の2回にわたって緊急炉心冷却装置が作動しています。高温の原子炉に冷水が注入されることで、圧力容器などにダメージを受け、何回まで作動すれば安全性が保たれるのか、専門家のなかで議論になっています。

 この号機は、設計時に予想もしていなかったシュラウドの交換をしており(シュラウド交換は第一原発の1、3、5号機でも行なっている)、設計の一貫性は破れているといえます。

 こうしてみると、部分的交換や修理を重ねてきてしまっている原発は、ひとつの装置としての寿命を真剣に検討しなければならないと思います。

 福島原発は、第一原発の6基が1970年代、第二原発の4基が1980年代に運転を開始しており、いまや「廃炉」を視野に、老朽化対策のために、運転を止めて、再点検・再調査こそが必要なのではないでしょうか。

                                             2004年3月9日記
 
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