|トップ|リンク|メール| |
県議会奮戦記 | かけはし | 政策・提言 | 相談 | プロフィール | あつしのOFF | フォーラム |
|
政策・提言 >> 県立病院編 |
|
2003年12月議会一般質問 |
次に、 県立病院などのあり方にかかわってお伺いいたします。 もともと県は、 県立病院の担うべき役割、 経営責任の明確化、 医師確保の方策、 累積欠損金の解消縮減策、 一般会計からの収支差補てんのあり方、 これらを総合的に検討するはずでした。 県民の福祉向上に責任を負う県ならば、 何よりも県立病院が県民の健康増進のために果たす役割を明確にして、 その上でどんな経営のあり方が望ましいかといった検討が必要ではないでしょうか。 ところが、 県立病院のあり方や一般会計からの補てんのあり方が明確にされないまま、 経営問題に対応するためとして、 真っ先に地方公営企業法全部適用を決めるやり方は納得のいくものではありません。 全適にしようが、 採算性の確保が困難な分野をも担う公立病院が、 一定のルールに基づきながらも一般会計からの繰り入れが不可欠であることは、 他県の例からも明らかです。 そこで、 県として、 県立病院が果たす役割をどのように認識されているのか、 具体的にお示しください。 私は、 県立病院事業改革の検討の中で、 決定的に欠けていることがあると思います。 それは、 事務系職員、 とりわけ事務幹部の育成です。 病院の事務の仕事は、 窓口で患者さんの対応をしたり、 病院で提供した医療を間違いなく収入として請求したりすることだけではありません。 それどころか、 病院長の補佐役として、 病院内のさまざまな診療データの管理と分析、 病院の医療内容を地域の関係で評価し、 位置づける仕事、 医師、 看護部、 技術部門間のコーディネート、 収入支出動向の分析と診療サイドへの提供などの経営管理、 医療者としての職員教育を含めた人事管理など、 極めて重要です。 まして、 診療報酬という、 病院経営の根幹にかかわるものが二年に一回変わる制度のもとでは、 継続と蓄積が必要です。 外部委託で果たせるものではなく、 責任を持った事務職員の固有の仕事として、 公立、 民間を問わないものです。 地方公営企業法を全部適用する、 しないにかかわりません。 医療活動に縁のない管理者を据えれば解決するものでもありません。 こうした事務職員を病院が擁することは、 その人件費を吸収して余りある収入につながるような、 医師を初めとした職員の活性化、 病院全体の活性化、 県民に喜んでもらえる病院づくりを進める条件にもなると考えます。 私は、 この際、 福島県としては、 県立病院における事務職員の育成を位置づけ、 その経験を全国へ発信するよう提案をいたしますが、 県の考えをお聞かせください。 あわせて、 附属病院を擁する県立医科大学学長は、 医師として病院においてどのような事務幹部及び事務職員を望むか、 御意見をお聞かせください。 次に、 県立病院並びに医科大学における後発医薬品、 いわゆるジェネリック医薬品の導入についてお伺いします。 昨年六月に、 厚生労働省が、 全国の国立病院・療養所に対し、 後発医薬品の使用を促進するよう通知して以降、 各地の国公立病院での導入が進んでいます。 新潟県では、 県立病院での昨年度の後発品利用が、 品目数で全体の一〇%、 金額で二・九%にとどまっていたことから、 患者の負担を軽くする効果が大きな薬品を中心に四十品目を推奨し、 年明けにも数十品目の追加推奨を検討するとのことです。 このように、 患者負担の軽減と支出の削減という明確な目標を持ち、 具体的な品目を挙げ、 試算を示さないことには後発品導入は進みません。 県立病院並びに医科大学病院において、 二〇〇二年度での採用医薬品品目数及び購入金額での後発品比率、 同じく今年度上期での同じ数字をお示しください。 そして、 今後何を目的として、 どのように導入を推進されるのか、 その具体的な計画をお聞かせください。 さて、 こうした後発医薬品導入や事務幹部の育成は、 地方公営企業法全部適用とは関係ありません。 医師の養成と確保、 そのための条件づくりなどを含めて、 県立病院のあり方を十分検討した上で県民に問い、 それから全適にするかどうかの検討に入るべきと考えます。 経営改善策の検証や、 県立病院のあり方を議論している最中に全適を最優先してしまうのでは、 県がこれまでとこれからの経営責任を放棄し、 管理者に責任を押しつけるだけなのではないでしょうか。 全適については、 継続して検討すべきと思いますが、 県の考えをお聞かせください。 |
ページトップへ▲ | ||||||
保健福祉部長の答弁 県立病院が果たす役割につきましては、 これまで公的医療機関として、 地域の一般医療のほか、 他の医療機関が進出することが困難な特殊専門医療、 僻地等の医療及び救急医療等の分野を担ってまいりましたが、 県立病院事業を取り巻く環境などが著しく変化してきていることから、 現在、 県立病院事業改革委員会において、 改めてさまざまな角度から議論をしていただいているところであります。 次に、 県立病院の事務職員の育成につきましては、 病院経営にとって重要でありますことから、 人事上、 適材の配置に留意するとともに、 幹部職員を国立保健医療科学院の管理研修に派遣するほか、 職員の経験に応じて、 計画的に診療報酬請求事務研修会や医療経営セミナー等の各種研修会に参加させ、 専門知識の習得や経営能力の向上に努めているところであります。 引き続き職員の意識改革を進めながら、 あらゆる機会を通して積極的な能力開発を行い、 経営管理にすぐれた職員を育成してまいりたいと考えております。 次に、 県立病院の後発医薬品比率につきましては、 平成十四年度は、 品目数で七千二百十三品目中三百十三品目で、 比率は四・三四%となっており、 購入金額では、 三十億三千二百万円のうち八千六百万円で、 比率は二・八二%となっております。 本年度上半期は、 品目数で六千四百九十九品目中三百十一品目で、 比率は四・七九%となっており、 購入金額では、 十四億一千八百万円のうち四千五百万円で、 比率は三・一七%となっております。 次に、 後発医薬品導入の推進につきましては、 患者負担の軽減や医療費の削減につながることから、 品質が確保されているか、 医薬品情報が適切に提供されているかなどを各病院の薬事委員会で検討した上で、 利用拡大に努めてまいります。 次に、 地方公営企業法の全部適用につきましては、 より効率的な病院運営の仕組みを構築し、 広範な権限を持った管理者のもとで機動的・弾力的な経営体制を確立することにより、 患者ニーズへの迅速かつ的確な対応や、 公営企業としての経済性の発揮を目指すものであります。 この全部適用は、 地方公営企業としてのメリットを最大限に生かせる経営形態として取り入れるものであり、 多額の累積欠損金を抱え、 一刻も早い県立病院事業改革が迫られていることから、 平成十六年度からの導入を行うことといたしております。 |
||||||
ページトップへ▲ | ||||||
医科大学長の答弁 事務の幹部職員及び一般職員につきましては、 人事・労務、 予算・会計、 経営、 医事等、 病院運営全般にわたる業務を担っております。 したがいまして、 一般行政事務職員としての知識に加え、 病院職員としての知識を有し、 命の大切さや患者さんの気持ちを理解できることはもとより、 病院の経営管理等に精通した職員が必要であると考えております。 次に、 附属病院の後発医薬品比率につきましては、 品目数では、 平成十四年度及び本年度上半期ともに千四百八十一品目のうち五十八品目で、 比率は三・九二%となっております。 購入金額では、 平成十四年度が二十八億九千六十二万円のうち四千百六十七万円で、 比率は一・四四%であり、 本年度上半期は十一億三千八百五十五万円のうち千六百五十万円で、 比率は一・四五%となっております。 次に、 後発医薬品の導入につきましては、 患者負担の軽減や医薬品購入費の圧縮に向け、 品質が確保されること、 医薬品情報が適切に提供されること等を薬事委員会で検証の上、 積極的に採用してまいりたいと考えております。 |
||||||
ページトップへ▲ | ||||||
|
||||||
トップ | リンク | メール | ||||
県議会奮戦記 | かけはし | 政策・提言 | 相談 | プロフィール | あつしのOFF | フォーラム |
リンクはご自由にどうぞ。各ページに掲載の画像及び記事の無断転載を禁じます。 (c) 2005 Japanese Communist Party, Hasebe Atushi, all rights reserved. |