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県議会奮戦記 >>> 福島県:東京電力(株)によるデータ改ざん問題についての申し入れ |
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東京電力(株)によるデータ改ざん問題についての申し入れ |
2007年2月5日 福島県知事 佐藤 雄平 様 日本共産党福島県議会議員団 団 長 神山 悦子 幹事長 長谷部 淳 東京電力(株)によるデータ改ざん問題についての申し入れ 東京電力(株)は1月31日、新たに原子力発電所で77年10月から02年8月までで3原発のべ199回の定期検査に関するデータ改ざんがあったと発表した。 原発の非常用炉心冷却装置のポンプの故障を隠して検査を通したり、放射能の測定値を低くごまかすなど悪質なものである。 本県においても不正があった原発は、福島第一、同第二の10基中9基で、不正は77年から行われていたものであり、02年のトラブル隠し発覚後の総点検で見過ごされていた。 福島第一原発1号機では79〜98年、計28回にわたり、蒸気の流量を監視し、弁を作動させる装置を正しく設定せずに検査を受け続け、そのままでは検査に合格しないケースだった。 東京電力(株)による原子力発電所における定期検査データの改ざんは、原発立地県である本県の県民はもとより国民全体に対する許し難い裏切り行為であり、かつわが国における原子力行政そのものの体制と体質が問われている重大な事件である。 しかも、東京電力(株)は、今回のデータ改ざんにあたっても「安全に問題はない」などとし、02年の事故隠し、記録改ざん・虚偽記載事件で指摘されたが、その後の隠ぺい事件発覚をみてもこの体質が本質的には変わっていないことを示すものであり、きわめて遺憾なことであり、断じて許されるものではない。 また、このような中でプルサーマル計画の導入を進めようとする動きがあるとされるが、プルサーマル計画は、(1)毒性の強いプルトニウムを使うために労働者の被曝を増大させること、(2)放射能が外界に漏れる事故が発生した場合は被害をいっそう深刻にすること、(3)使用済MOX燃料はその管理をいっそう困難にすること、(4)経済性がなく国民負担を増やすなど「百害あって一利なし」であることを強調するものである。 また、報道によれば、県は一連のトラブル隠しが発覚して以降、東京電力の呼びかけで原発の地元で開かれてきた地元の町などとの会議への参加を「その必要はない」として出席を見合わせてきたが、これまでの方針を転換して初めて出席することを決めたとされている。東京電力(株)への信頼性が回復するなど状況の変化があったとするのか、方針転換とはなにを意味するのかを県民に明確に示すべきである。 県民の生命、財産及び生活環境を守る立場から、以下の項目を強く申し入れるものである。 記 (1)今回のデータ改ざんに際しても、原子力安全・保安院は1件も改ざんを見抜くことができず、規制機関としての役割を果たしていないことが明らかになった。国際基準にふさわしく推進機関である経済産業省からの分離・独立と機能の強化は一刻の猶予もない緊急課題である。国に対して原子力安全・保安院の分離独立を強く求めること。 (2)東京電力(株)福島原発でのデータ改ざんや、あいつぐトラブル隠しや事故・故障の多発は、原発そのものと体質両面の老朽化を示すものであり、老朽原発の運転そのものが無理といわざるをえず、運転停止(廃炉)の方向を明確にするよう国に求めること。 (3)国および東京電力(株)に対し、ことの重大性を十分に認識し、原子力発電所の安全性確保のため、このような不正行為が繰り返されることがないよう、第三者機関を立ち上げ、万全の対策を講じるよう求めること。 (4)危険を増すだけのプルサーマルの導入には、きっぱり反対を表明すること。 以上 |
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