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県議会奮戦記 >>> 公開質問状

公開質問状
2006年8月3日

福島県知事 佐藤栄佐久殿

                                日本共産党福島県委員会 委員長 最上清治
                                日本共産党福島県議団 団長 神山悦子
                                みんなで新しい県政をつくる会 会長 亀田俊英


                           公開質問状


 福島県発注の事業の下請けにも多数参加している水谷建設の元会長や役員、関係業者の社長らが今年7月に入って脱税の疑いで逮捕された事件では、佐藤知事自身が02年まで取締役会長をつとめ、いまも筆頭株主であり、知事の実弟・佐藤祐二氏が社長をつとめる「三東スーツ」にも東京地検特捜部が捜査に入りました。そのなかで、知事の後援会の名前まで報道され、また木戸ダムなど県発注の公共事業に談合の疑いが持たれる事態となっています。

 三東スーツ周辺で起きている事態について、この間知事は「残念だ」としたうえで、詳細については「知らない」「弟を信じている」などと、無関係であるかのような対応に終始していますが、いま多くの県民は知事周辺を巡る事態に不安と懐疑の思いでおり、ことここにいたっては、「知らない」「信じている」で済まされる話ではなくなっています。「三東スーツ」に絡む疑惑など周辺の事態を把握し、知事として県民への説明責任を果たされるべく、以下の点についてお答え下さい。回答は8月10日までに、文書にていただけますようお願い申し上げます。


1.県知事として現局面への態度の問題

・報道によれば、木戸ダム入札が談合であったことが明らかになってきています。発注者である県としても独自に調査を進め、その結果を県民にあきらかにする義務があるのではないでしょうか。

・水谷建設の裏金の一部が暴力団にも流れていたとの報道がありますが、もしそうであれば県民の血税が県の発注の結果、水谷建設を介して暴力団の手に渡っていることになります。水谷建設について、「関係者は『裏社会のバックが強力で、大型工事には付きものの暴力団や右翼などとのトラブルを露払してくれるので、重宝がられる』と指摘する」(7月14日付「河北」)とも報じられていますが、水谷建設を指名停止にするだけにとどまらず、発注者としての政治的・道義的責任を明らかにする必要があるのではないでしょうか。

・あわせて県発注事業について水谷建設に下請けを出した元請業者の元請責任を明らかにするべきではないでしょうか。とくに「水谷建設に下請け工事を出しているゼネコンの中でも前田建設との契約実績はトップクラス」(7月11日付「民友」)と報じられるなど、水谷建設と特別な関係を持っている前田建設については指名停止も含めて対応をとる必要があるのではないでしょうか。

・県は水谷建設が一次下請けとして参加した99年から04年までの56件を公表していますが、「民間同士の取り引き」である下請け金額は開示していません。しかし、上記の立場からも、さらに遡って同社の下請け実績を調査・公開し、水谷建設にどれだけの支払いが行われていたのか、その全体を明らかにすることを求めます。

2.知事が「三東スーツ」の取締役会長であった時の問題

・佐藤知事が「三東スーツ」の取締役会長をつとめていた2001年、同社は、その前年8月に県発注の木戸ダムを受注したJVの中心である「前田建設」(一次下請けには水谷建設など)から、社有地を担保に4億円の融資を受けています。しかし、その時点で社有地は9億円を超える極度額で銀行などの抵当に入っており、担保価値はないに等しい状況でした。この融資は一体どのような経過で行われたのか、利率など融資の条件はどうだったのか、どのような性質の融資だったのか、当時自身が取締役会長であった責任からも回答を求めます。

3.知事自身の政治家としての問題

・知事自身および知事の後援会は、過去に前田建設や水谷建設、小尾建設など今回の関連業者から寄付を受けたり、パーティー券を購入してもらったりしたことはあるか回答を求めます。

・佐藤知事のもっとも古くからある政治団体の一つで、佐藤祐二氏が代表をつとめていた「栄和会」(03年に解散)は、知事選と木戸ダム発注のあった2000年の翌年、つまり「三東スーツ」が前田建設から4億円の融資を受けた01年に「三東スーツ」本社内から祐二氏宅でもある「オックスフォード」店舗内に移り、「三東スーツ」社有地売買のあった02年には、この「オックスフォード」に水谷建設から1億円の送金があったと報じられ、その名目や用途はわかっていません。そして03年に「栄和会」は解散。「オックスフォード」も05年に解散しています。「栄和会」は解散までの数年間、「オックスフォード」の社長でもある佐藤祐二氏と同社監査役だった郡山市内のある医師の寄付金を、知事の政治団体の一つである「社会政治工学研究会」にトンネル寄付させる役割も果たしていましたが、人と場所の両面から、不明な送金を受けた「オックスフォード」と「栄和会」は一体のものと言われても仕方のない状況です。そこから寄付を受けているという角度からも、知事自身が代表となって04年に「栄和会」を再結成していることからも、知事にとって「栄和会」は他人事ではなく、またオックスフォードへの1億円の送金が県民にとっても疑念の対象となっている中、「栄和会」と「オックスフォード」の関係を明らかにし、「栄和会」の実態を説明することを求めます。

・知事は選挙資金管理のためとして04年に「栄和会」を再結成していますが、立ち上げ資金約700万円のうち、いきなり400万円を「佐藤栄佐久連合後援会」に寄付しています。また01年の届出では、「佐藤栄佐久連合後援会」が同じく知事の政治団体である「栄和会」から900万円、「ふくしま新時代を開く県民会議」から430万円、「社会政治工学研究会」から400万円の寄付を受けています。このように、知事の複数ある政治団体の間で、時には数千万円という額の寄付のやり取りをしていますが、県民から見て疑念の余地のないように、やり取りの中身を説明することを求めます。

文書回答は
日本共産党福島県委員会
〒960−0111 福島市南矢野目字谷地27−2 までお願いします。
以 上
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