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かけはし >>> 後期高齢者医療制度は廃止しかありません |
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後期高齢者医療制度は廃止しかありません |
運動と世論が政治を動かし始めています ○ 4月1日 後期高齢者医療制度開始 ○ 4月15日 後期高齢者医療保険料の最初の年金天引き ○ 4月27日 衆議院山口2区補欠選挙で与党候補大敗 ○ 5月23日 参議院に憲政史上初めて4野党共同で「廃止法案」を提出 ○ 6月6日 参議院で「廃止法案」を可決 ○ 6月8日 沖縄県議選で、与党過半数割れ ○ 6月19日 「廃止法案」が衆議院で継続審議に ↓ 9月中(? 日程は政局がらみ)、臨時国会召集。その時期にいわき市議選(9月21日投票) この夏、国民世論をもっと大きくして、「廃止法案」を可決させましょう! 政府・与党議員は「存続」のために必死です ○ 6月9日 いわき市議会で、自民党推薦議員が「意義深く重要な制度だ」 ○ 6月12日 いわき市議会で、公明党議員が「報道されるようなものではなかったという声も聞かれます」 ○ 6月12日 政府・与党が見直し策を決定 ○ 6月28日 制度開始から3か月近くたって「長寿医療制度について、改めてご説明させて下さい」と新聞各紙(73紙)に1億円以上をかけて政府広報 ○ 7月9日 厚生労働省ホームページに、「PRが不十分だった」「間違った情報が流れた」として「長寿医療制度について、改めてご説明させて下さい」Q&Aを掲載 ○ 「間違った情報」は以下の話のようですが、先月のうちにこの言葉だけは消されてしまいました。 医療費削減が目的の制度 ○ 一昨年に決められた「医療改革法」の目的達成を確実なものとするために導入されるのが後期高齢者医療制度です。 ○ 「目的」というのは、医療給付費を2025年までに8兆円削減することです。 ○ 2025年という年は、今年(2008年)58歳の人が75歳になるの年です。要するに50代後半以降の「団塊の世代」の人たちが医療費削減の直接的ターゲットです。 ○ 厚労省幹部はこの制度を始めることを、「医療費が際限なく上がっていく痛みを、後期高齢者が自らの感覚で感じ取っていただくことにした」と説明しています。 容赦ない保険料徴収 ○ 保険料は、介護保険同様、年金月額1万5,000円(年額18万円)以上は基本的に天引きします。保険料は死ぬまで徴収します。政府の「見直し」で、口座振替も可能になります(これまで、国保税を2年間滞納せずに納めていた人、配偶者や世帯主の子に扶養されていて年金収入180万円以下の人だけです)。 ○ 年金が月1万5,000円に満たない人は、保険料を自分でおさめに行かなければなりません。 ○ 介護保険料と医療保険料の合計が年金額の2分の1を超える場合は介護保険料だけ徴収し、医療保険料は別に支払わされます。ともかく、年金の半額までは徴収されます。 ○ 保険料は2年ごとに改定され、高齢者の医療費や人口比が増えれば、保険料も値上げします。厚労省の試算によっても、2025年には今年の倍以上の保険料になります。 ○ ちなみに、3年ごとに改定される介護保険基準額は、いわき市では00年2,516円⇒03年2,761円(9.7%アップ)⇒06年4,276円(54.9%アップ)の実績です。 ○ 福島県では、今年4月から2年間は、均等割4万円、所得割が「賦課対象額×7.45%」です。所得に応じて最低は年額1万2,000円、最高限度額はどんなに所得があろうと50万円。 ○ 低所得者に対しては、夫婦2人世帯の夫の年金収入に応じて、均等割額の7割軽減、5割軽減、2割軽減策をとります。 ○ このことで政府は、多くの人は国保税負担より軽くなる、と宣伝して導入しましたが、「見直し」で、被保険者全員が年金収入80万円以下の世帯の場合は均等割額の9割軽減、また、年金収入153万〜211万円の人は所得割を50%軽減することにしました。政府の説明がいいかげんだったわけで、存続しえない欠陥制度であるがことが証明されました。 ○ 保険料を滞納した場合は「短期保険証」の発行、1年を経過して「特別な事情」が認められなければ「保険証」の返還を求め、「資格証明書」を発行、1年6か月経過すると「保険給付の一時差し止め」が広域連合に義務づけられています。 ○ 保険料は個人ごとに支払うのに、軽減措置の判定は世帯単位なので、1人暮らしの場合と家族と同居している場合の低所得者減免措置が違います。 ○ これまで保険料負担をしていない被用者保険被扶養だった高齢者は、2年間に限り、保険料の均等割を半額にする予定でしたが、07年7月の参院選与党大敗北後、08年9月までの半年間は徴収「凍結」、10月から09年3月までの半年間は均等割の1割徴収、その後1年間は予定通り、そして2010年4月からは全額負担のつもりでしたが、来年度も1割徴収にとどめる予定です。 露骨な差別医療 ○ 「心身の特性等を踏まえる」として、外来・入院・在宅・終末期の各分野で医療を差別・制限するしくみにします。 ○ 「心身の特性等」は@治療の長期化、複数疾患への罹患(治療に時間も手間もかかる)A多くに、認知症の問題Bいずれ死を迎える、というものです。 ○ 外来医療では、慢性疾患を「管理」する医療機関を一か所(「高齢者担当医」)に限り、検査・処置・レントゲンなどを含んだ「後期高齢者診療料」を新設しました。複数の医療機関へかからないようにすること、検査回数などが増えても医療機関の収入は増えないようにするしくみです。 ○ 入院医療では、「退院支援計画」を作って退院させた医療機関への収入をふやし、退院をこれまで以上に促します。 ○ 終末期は、「過剰医療」をしない確約をとるなどした医療機関を評価し、「手厚い医療」はしないしくみの「後期高齢者終末期相談支援料」を新設しましたが、患者や家族に治療中止を強制するようなひどいものなので7月から凍結されました。 ○ 国保が実施していた人間ドックは、国保から引き抜かれたことで、「日帰り」4万4,000円、「特別」6万5,000円の全額負担をしないとドックは受けられなくなりました。 ○ それなのに政府は、7月9日から掲載したホームページで、「今までと同じように、また今まで以上に多様な種類の医療が受けられます」と強弁しています。 ○ 医療を提供する側では、35都府県医師会が「反対」「慎重」を表明しています。福島市医師会も「創設された高齢者医療制度のあり方は,医師として市民のみなさまに決してお勧めできないものであり…強く反対の意を表明」しています。 便乗天引き・値上げ ○ 後期高齢者医療制度の導入に便乗し、今年4月からは65〜74歳(前期高齢者)の国保税が年金天引きです。ただし、後期高齢者医療保険料同様、条件付きで口座振替が可能になります ○ 70〜74歳の窓口負担は現在の1割を2割に引き上げる予定でしたが、07年7月の参院選与党大敗北後、09年3月までの1年間は1割のままに「凍結」し、それ以上長生きする人について09年4月から2割に引き上げることに一度はしましたが、さらにもう1年1割のままの予定です。 中止・撤回を ○ この制度は、人の尊厳を傷つける点で、「個人の尊重」を定める憲法13条違反、年齢で差別する点で、差別を禁止する憲法14条違反、社会保障を後退させる点で、社会保障の「増進」を定める憲法25条違反であることは明らかだと思います。 ○ 「長生きしておめでとうございます。これからは安心して高度な医療が受けられます」というしくみをつくる政治にしましょう! 財源はあります ○ 日本の社会保険料事業主負担をヨーロッパ並みに。1%引き上げるだけで700億円程度の財源が確保できます。 ○ 毎年5兆円規模の軍事費、2000億円超の米軍への「思いやり予算」、そのうえ米軍グアム移転に日本が3兆円負担。「思いやり」の相手がまったく間違っています。 ○ 負担能力が大きい大企業、大資産家などに減税の大盤振舞いのしすぎです。負担能力のある人が能力に応じて負担する「応能負担原則」に基づいた税制改革が必要です。 ○ 新薬の適正評価、諸外国と比較して高すぎる医療危機・材料費を適正にすれば、医療費を削減できます。 (08年8月7日記) |
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