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想定外も想定を―原発
「想定したくない」地震

7月16日午前10時13分、「新潟県中越沖地震」が東京電力柏崎刈羽原子力発電所を襲いました。
 地震直後は、変圧器で発生した火災を自衛消火できず、消火に2時間もかかったり、放射能を含む水が海に流れ込んだり、排気筒から放射性物質が大気中に出たりしました。原発敷地内には亀裂が走り、あちこちで陥没もありました。

 直接的被害もさることながら、「風評被害」は新潟県全域に及び、観光だけでも今年度500億円の損失を与えるところに原発の怖さがあります。

 東電の社長は、「想定外のことであった」といいますが、実際には「想定したくなかった」というのがほんとうではないでしょうか。

 なぜなら、海底に断層があることを知っていたのに事実上隠していたり、原発立地付近の何本かの断層が連続して動く可能性がある、という学者の指摘を無視していたりしていたわけですから。

知事はしっかり申入れを

 佐藤雄平知事は、相双地方12市町村長との意見交換会で、「想定外の揺れを想定することが、原発の安心・安全を確保するうえで大切」と言いました。

 刈羽原発を運転している同じ東電が、福島県で10基もの原発を動かしているだけに、この認識は重要です。

 私たちがこの間、東電に申し入れたり指摘してきたりしてきた次の三点について、知事としても東電にしっかりと申し入れるべきだと思います。

 @双葉断層の徹底調査

 ひとつは、双葉断層の徹底調査です。この断層は新地町付近からいわき市付近にいたる70kmの間にありますが、このうち、5万年前以降に動いている原町以北の北部18kmしか、東電は原発建設申請の際に評価していません。評価していない原町以南についても徹底調査の必要があります。

 A過去の地震の評価

 ふたつは、原発立地近くで起きた過去の地震の評価です。1920(大正9)年12月、福島第二原発から西にわずか2kmの地点を震央としたマグニチュード6.8の地震が発生していますが、東電は、建設申請の際、この地震を無視しています。50km圏内でマグニチュード5以上の地震は無いことにされています。これをちゃんと評価させなければなりません。

 Bチリ級津波の対応

 みっつは、機器冷却水が取水できなくなる事態への対応です。1960年のチリ級津波の引き潮があれば、海水の取水ができなくなることを土木学会が明らかにしています。同じような問題では、東北電力は女川原発で取水口付近を掘り下げ、中部電力は浜岡原発で取水管を沖合まで延長するなどの対応をしています。これなどは「想定内」の問題です。
 
 8月23日に私は、高橋ちづ子衆院議員と3人の県議団とともに、福島原発を視察し、中越沖地震後の対応についても意見交換しましたが、応対してくれた広報担当者からは、こうした点について、真剣に検討する姿はおよそ感じられませんでした。

(伊東達也さんから助言をいただきました)
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