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かけはし >>> 全容解明への姿勢を問われる新知事と県議会 |
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全容解明への姿勢を問われる新知事と県議会 |
「福島談合汚職事件」によって前知事が退陣し、新知事も、県議会も、談合汚職の全容解明へ向けた姿勢ととりくみが求められています。 11月12日に新知事が生まれて以降、知事や県議会はいったいどんな態度をとったのか、私たち日本共産党県議団の働きかけとともに振り返ってみます。 自ら解明する姿勢を示さない議長 11月22日、私たちは、29日に開会する定例議会への知事申入れのなかで、「知事の責任で『福島県政汚職事件』の全容解明を徹底して行い、談合体質を一掃する」ために、「県庁職員OB・職員がどのようにかかわったのか、かかわっていないのかを徹底的に調査し、結果を県民に示すこと」などを求めました。 議会開会前日には、公選法違反の罪で、現職県議1人を含め、8人が在宅起訴されました。私たち県議団は、党県委員会と、県知事候補を立ててたたかった「みんなで新しい県政をつくる会」の三者代表連名で声明を発表、翌29日の議会開会日には、県議団として議長に対し、「県議らの起訴にあたり県議会自らが全容の解明にあたること」を申し入れました。 この場で議長は、「捜査としては終息ではないか。検察以上のことを議会はできない」と、自ら解明しようとする姿勢はかけらも示しませんでした。 ところで現職県議の起訴により、前議会で議長が10月11日に各会派をまわったうえで発した「潔白宣言」は無に帰したわけです。議会開会日の代表者会議で自民党は「結果的に虚偽の報告をした」と謝罪しましたが、議長がしたことは、これを受けて各会派に報告して回ることでした。 逃げる知事 12月6日の私の一般質問では、知事に対し、「政治活動や選挙活動において、建設業界からの応援や政治献金は受けないことを明確にすることが、知事のいう『公正でクリーンな県政』の第一歩ではないか」とただしましたが、「今回の知事選挙において、建設業界からの献金は一切受けておりません」と問題を「今回の知事選」にわい小化するので、私は再質問・再々質問でさらに献金受け取りを断つべきだと迫りましたが、「法を遵守する」「適正に対処」と、逃げの答弁に終始しました。 福島談合問題についても、「事件としての判断は司法当局が行うもの」と、自ら解明にあたる姿勢はみじんも示しませんでした。 代表質問・一般質問には12人の議員が立ちましたが、「談合根絶」をせまる質問は私1人でした。 それどころか、一般質問では、「与党」の県民連合ばかりか、「野党」の自民党議員も、冒頭で新知事就任を祝福するという、緊張感のまったくない質問がめだちました。 「選挙とカネ」にふれない他党 一方、前議会で設置し、今議会で調査報告をめざしていた県議会の「公共事業の適正な執行の在り方に関する調査特別委員会」は、11月27日に総括審議をしました。 私は、11月14日の参考人質疑の際、談合がなくならない背景に「選挙で応援してもらうこと」と指摘されたこと、2001年2月の日本弁護士連合会の「入札制度改革に関する提言と入札実態調査報告」でも同趣旨のことが指摘されていることをあげ、今回の報告書のなかに、「選挙で選ばれる者は建設業界の応援や資金を受けない」旨を提言として盛り込むことを提案しました。 委員からは、私語はあったものの、この件に関する意見は出されませんでした。 12月7日には調査報告書案文の審議があり、前回、私が提案した提言はまったく触れられていないので、あらためて私は、浅野史朗前宮城県知事が「今回の一連の談合事件は、直前の選挙のありようの反映」と新聞に投稿した文章を紹介し、あらためて提言として盛り込むよう提案しましたが、県民連合・自民党の委員がそれぞれに「なじまない」と発言し、私の意見を却下しました。 報告書案には、入札制度や住民参画の公共事業のありかたなど、私の意見も多く反映されており、反対する内容ではありませんが、「選挙とカネ」に踏み込まない姿勢では談合根絶に迫れないと私は思います。 「官製談合」「選挙買収」解明はされていない 12月8日、佐藤工業元会長の佐藤勝三被告の初公判では、検察側が元土木部長の検察官調書を示し、2004年に当時の現職部長らが前知事実弟や支援者らと料亭で会食し、下水道工事の図面を渡していたことが明らかにされました。 また、選挙買収の問題も、報道では、1996年から三度の知事選挙にわたり、数億円の裏金が県議ら数十人に渡った、とされています。 こうしてみれば、「福島談合事件」は、知事の一件の収賄で「官製談合」が終わるものでなく、県議1人を含む8人の公選法違反で選挙買収事件が終わるものでもないことは、あまりにも明らかです。 「官製談合」と「選挙買収」を含めた福島談合汚職事件の全容解明にはほど遠いのが現状だと思います。 12月14日で県議会は閉会しますが、11月12日の県知事選で県民はなにを託したのか、知事も県議会も、しっかりと見つめなおす必要があります。 |
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