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かけはし >>> 2004年 >>> 2004年12月15日記 暮らし・・・「バターより大砲」

「バターより大砲」
 政府は、「社会保障の財源のため」「財政再建のため」に増税はやむを得ないといっています。そして定率減税を全廃し、07年度からは消費税増税をねらっています。

 定率減税は1999年に実施され、所得税と個人住民税の税額の一定割合を差し引く減税です。「経済の回復のため」、法人税率の引き下げと所得税の最高税率の引き下げも同時に行なわれました。

 この間(98年から03年まで)、大企業の経常利益は約9兆円増えました。同じ時期の家計収入は前年比でマイナスが続き、大幅に減少しています。それなのに大企業減税や高額所得減税には手をつけず、担税能力が衰えている庶民に増税を強いようというのです。

 自民・公明両党は、定率減税を半減する05年度税制改正大綱を決定(12月15日)、06年度に全廃するかどうかの結論は先送りしました。

 定率減税を半減すると、たとえば年収700万円の世帯(夫婦子ども2人、片働き)で、年間4万1000円の増税、廃止すると同世帯で年間8万2000円の大増税です。

 そしてこれを処理したら、大企業には痛くもかゆくもない庶民負担の消費税大増税だと政府はいうのです。

 軍事が栄え、庶民には増税、社会保障は次々と切りすて。まさに「バターより大砲」です。「現実」に憲法をあわせたときのその先の姿です。こんな日本の国づくりを自民・民主が競っているのが「二大政党制」の本質です。

 子どもたちのためにも、そんな日本にするわけにはいきません。
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